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錦織、第4セットで圧倒 松岡以来の「芝の聖地」8強

 錦織圭は第1セットの相手のサービスゲームで、たった2ポイントしか奪えず、セットを落とした。第2セットも勝機は見いだしづらかった。ブレークポイントすら奪えないまま、耐え忍んでタイブレーク(TB)へ。今大会、TBは「3戦全勝」の勝負強さを頼りに7―5で奪取し、少し息を吹き返した。  錦織が戦ったガルビスは16強の中で唯一の予選勝ち上がり。世界ランキング138位。今季の主戦場は下部ツアーで優勝はゼロ。4月以降、471位、382位、206位、161位の選手たちに負けてきた。  しかし、安易に「格下」と呼ぶのは実態と異なる。  経歴をさかのぼると違う顔がある。自己最高位は10位でツアー優勝も6回ある。今大会は世界3位のA・ズベレフらに3試合連続のフルセット勝ちしてきた。逆境からはい上がってきた人間は強い。3回戦後、ガルビスは言っていた。「250位とか300位の選手も強い」。実際に苦杯をなめてきたから実感がこもる。  錦織との対決は第3セットもタイブレークへ。ガルビスは左ひざを痛めた。それでもあきらめない。錦織も譲れない。12―10で錦織が奪い、さすがのガルビスも戦意がなえた。全力で走れなくなり、第4セットは錦織が圧倒した。  4大大会で唯一、準々決勝に進んだことのなかった「芝の聖地」。かつて指導を仰いだ松岡修造さんが1995年に果たして以来23年ぶりに日本男子としてベスト8入りをかなえた。(稲垣康介 <引用元>http://www.asahi.com/articles/ASL7921QBL79UTQP002.html