テニスの全米オープン第4日は8月31日、ニューヨークのビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニス・センターで行われ、男子シングルス2回戦で、世界ランキング121位のダニエル太郎(24)が、同1位で第1シードのラファエル・ナダル(31)と対戦した。第1セットを6―4で先取したが、以降は3セットを連続で奪われて逆転負け。大金星とはならなかった。
王者相手にラリー戦でも真っ向勝負に臨み、第1セットを奪ったダニエルだったが、ナダルがギアを上げると劣勢に立たされた。それでも、両選手の激しいラリーの打ち合いには繰り返し拍手が送られた。終了は午前0時すぎ。コートを去るダニエルを観客はスタンディングオベーションで見送った。
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ダニエルの会見での主な発言は以下の通り。日本語での質疑応答だった。
――試合の感想は。
長い時間をいいレベルでできた。でも自分が疲れ始めて残念だった。彼(ナダル)もレベルをどんどん上げてきた。
センターコートに入ったときに、すげえと思った。コートが超でかい。うわ、こんな所で(試合を)できるのかよと最初は思ったんですけど。ウォームアップの時からボールのフィーリング(感触)も良かった。
――どこが試合のターニングポイントだった?
1セット目の後半から風が吹き始め、それを意識してしまった。彼が深く打ってきたときの自分のボールの質が落ちた。彼はミスもどんどん少なくなり、もちろん世界一番なのでチャンスを見れば絶対に逃さない選手だった。
――ナダルのトップスピンを打ち返した。今までにないラリーの感触か?
うーん。トップ選手のボール自体は意外と100位ぐらいと変わらない。ただ来るタイミングが違う。バンバンバンバンと続いてくる。錦織君もそうだけど、ボール自体が重いというわけではないし、ただ来るペースが速くて(自分が)苦しくなってくる。ナダルもテレビを見ていると、ボールが重そうだと僕も思ったけど、意外とそこまでではなかった。ただし6、7、8、9、10とどんどん続いて来る。
――試合後の握手で、どんな言葉をナダル選手から掛けられた?
聞こえなかった。僕の方からは「グッド・ラック」とスペイン語で言った。まあ、みんなデタラメに言っているんです(記者一同が爆笑)。アッシュ(会場の名称)はすごく(歓声で)うるさいので聞こえなかった。(ニューヨーク=<a
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title="金成隆一の記者ページを開く" class="ReporterLink">金成隆一</a>)