大坂なおみ、土壇場からの逆転勝ち 全仏ＯＰ１回戦

　テニスの４大大会第２戦、全仏オープン第３日の２８日、女子シングルス１回戦で、世界ランキング１位の大坂なおみ（日清食品）は同９０位のアンナ・シュミエドロバ（スロバキア）を対戦し、０―６、７―６、６―１で逆転勝ちした。 　苦しい展開だった。 　立ち上がり、緊張感からか体が思うように動かず、自慢の強打が制御できない。「凡ミス」を示すアンフォーストエラーを重ねた。第１セットは１ゲームも奪えず、２３分で失った。 　第２セットも５―６とリードを奪われ、あと２ポイント連取されれば１回戦敗退という状況に５度も立たされた。だが、気持ちは折れなかった。ポイントを取ると、何度も「カモン！」と叫んで、自らを奮い立たせた。 　第３セットは、第１サーブが１２本中１０本（約８３％）と入り、第２セットまで相手に計８回（６回成功）与えたブレークポイントを１度も握らせなかった。 　初戦を突破し、控えめに左拳を握った。薄氷の勝利にようやく笑みがこぼれた。 　１回戦敗退ならば、全仏では２０１７年のアンゲリク・ケルバー（ドイツ）以来史上２度目となる屈辱になるところだった。精神力が光った勝利だった。（パリ＝遠田寛生） ＜引用元＞http://www.asahi.com/articles/ASM5Y051JM5XUHBI04G.html