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錦織圭、エース24本決め3回戦へ 全英通算15勝目

 テニスのウィンブルドン選手権第4日が5日、ロンドン郊外のオールイングランド・クラブで行われ、男子シングルス2回戦で第24シードの錦織圭日清食品)は世界ランキング184位のバーナード・トミック(豪)を2―6、6―3、7―6、7―5で下し、3年連続で3回戦進出を決めた。錦織は1932年と33年に4強入りした佐藤次郎を抜き、日本男子最多の大会通算15勝目。次は第15シードのニック・キリオス(豪)と対戦する。  女子シングルス2回戦で昨年優勝のガルビネ・ムグルサ(スペイン)がアリソン・バンアイトバンク(ベルギー)に敗れた。  女子ダブルス1回戦では穂積絵莉橋本総業)、加藤未唯(ザイマックス)組が第1シードのティメア・バボシュ(ハンガリー)、クリスティナ・ムラデノビッチ(仏)組に敗れ、二宮真琴(橋本総業)、オクサナ・カラシニコワ(ジョージア)組も敗退した。

要所でエース、危機脱出

 錦織が深呼吸をした。4―5で迎えた第3セット第10ゲーム。15―40とトミックに2本連続のセットポイントを握られた。第1セットに続き、ここも落としたら、もう後がない窮地だ。  錦織は試合後に振り返った。「彼は先に動く。コースを読むタイプなので、どっちに動くかな、と考えて打った」。自陣右サイドからのサーブ。相手は中央方向の弾道に狙いを定める頻度が多いと感じていた。  外に逃げる弾道でエースを奪った。打つ寸前、トミックが重心を中央寄りに傾けた逆を、見事に突いた。  次は相手の正面に打ち、ミスを誘う。再び自陣右サイドのサーブで、今度はこの日最速の時速197キロを中央に打ち込み、再びエース。結局、4本連続でリターンを許さず危機を脱出。流れを引き寄せた。「スピードも大切ですけど、芝はコーナーに入るだけでけっこうエースになる」。球足が速い芝の特性を生かしたサービスエースは計24本。自身の4大大会の1試合最多記録を塗り替えた。  今大会、ある試みをしている。従来、サーブの時にボールパーソンから2球まとめてもらい、1球はポケットにしまっていた。フォールトの時に使うためだ。それをやめて1球ごとにもらうようにした。「1球1球集中したい思い。一球入魂ですね」。験担ぎも兼ね、しばらく続けそうだ。(稲垣康介 <引用元>http://www.asahi.com/articles/ASL7624QXL76UTQP002.html