男子テニスの
錦織圭(
日清食品)が明るい。世界ランキングは6位まで上昇。25日開幕のドバイ選手権で現地入りした錦織に、最近思うことを色々尋ねた。
1月の
ブリスベン国際で3年ぶりのツアー優勝を飾る絶好のスタート。決勝での連敗を9で止めた。
「決勝の連敗を気にしていなかったと言えばウソだけど、決勝まで進んだと前向きに考えていた。初戦で負けるより、ずっといい」
「これ、本当に感じるんですけど、過去に比べて、今の自分が一番いいな、ってウソじゃなく言える。たぶん1試合とか数試合とかをみたら、前もよかったときもあるけど、一つひとつが洗練されてきた」
今年12月に30歳を迎えるシーズン。ベテランという意識が芽生えてきたか。
「いやあ、上の世代が抜けないから、まだ中堅ですね。中堅の上かな」
31歳の世界1位、
ジョコビッチ(
セルビア)には昨年の
ウィンブルドン、全米、今年の全豪と4大大会で3回続けて当たり、全敗。引退してくれたら、と思ったりするのか?
「正直、ありますよ(笑)。けがでは、辞めてほしくないですけど。
フェデラー、
ナダルも強いけれど、一番完成度が高いのは
ジョコビッチですね」
女子で世界1位の21歳、
大坂なおみ(
日清食品)の躍進は、どう映るのか。
「あれだけ平常心でどんどん打てるのはすごい。感情を押し殺しているのか、本当に無心でやれているのかはわからないけれど。自分の若いときに似ているなって感じる。18歳で全米16強に進んだころとか。思い切りがよくて爽快感のあるテニス。自分にも欲しい」
サーシャ・バインコーチとの契約解消のニュースには「驚いた」という。一方で「バインコーチのヒッティングパートナーとしての技術は文句なく高い」とも。
悩んだ激励メッセージ
先日、競泳女子の
池江璃花子(18)=
ルネサンス=が
白血病を公表した。自身の
ツイッターで激励のメッセージを送った。
《ご本人と同じ立場になることはできませんが、心から応援させてください》
《僕も怪我(けが)で何度も苦しみましたが、以前の自分より必ず成長できました》
迷いはあったという。池江とは「お辞儀程度ぐらい」の面識しかない。何より、「池江さんが戦っている病と、僕のけがでは全く次元が違う。つぶやくことがふさわしいか悩んだ半面、むちゃくちゃ励ましたい気持ちがあって……」
錦織自身、19歳で右ひじを手術し、ほぼ1シーズンを棒に振った経験がある。「今の彼女とほぼ同じ年代だった。アスリートとしての将来性を感じるから、復帰する彼女が見たいです」(ドバイ=稲垣康介)
<引用元>
http://www.asahi.com/articles/ASM2Q4K36M2QUTQP01Q.html