錦織圭、14連敗中の天敵ジョコに挑む 全豪4強かけ
テニスの4大大会初戦、全豪オープンの男子シングルスで23日、世界ランキング9位で第8シードの錦織圭(日清食品)は、日本勢87年ぶりとなる4強入りに挑む。相手は世界1位で第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)。過去2勝15敗で、14連敗中の難敵だ。
錦織は全豪の前哨戦、ブリスベン国際でツアー通算12勝目を達成した。全豪の4回戦まで終え、今季8戦無敗と好調を保っている。全豪4試合のデータを見ても、サービスゲームをキープした率(88%)、ブレークポイントをしのいだ率(62%)はともに、ジョコビッチと同じだ。得意のストローク戦で粘り、勝機を見いだしたい。
懸念されるのは疲労だ。4試合中、フルセットまでもつれた接戦が3試合。4回戦で今大会最長の5時間5分を記録するなど、計13時間47分もプレーした。一方、ジョコビッチは計9時間44分。2セットしか失わずに勝ち上がってきた。
2人は、昨年の全米準決勝で顔を合わせたばかり。疲れで足が動かなかった錦織が、自身2度目の決勝進出を阻まれた。16年の全豪準々決勝でもジョコビッチに軍配が上がった。
21日に8強入りを決めた直後、ジョコビッチは「ここで対戦したこともあるが、接戦だった。彼は才能あふれるファイターで手ごわく、とても尊敬している。タフな試合になるはず」とコメント。錦織は「しっかりリカバーするのが先決。長いラリーに必ずなるので、しっかり作戦を練りたい」と話し、予定していた22日の練習を取りやめた。
日本のエースが、何度も行く手を阻まれてきた因縁の相手。悲願の頂点へ、そろそろ乗り越えなくてはならない。(富山正浩)