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さえた大坂のサーブ セリーナも感心「すごいのが来た」

(8日〈日本時間9日〉、全米オープン決勝 大坂なおみ2―0セリーナ・ウィリアムズ  大坂なおみが勝負の分岐点に挙げたのは、第2セット第5ゲームをブレークバックした場面だった。直前のゲームでこの試合初めてのブレークを許し、1―3と先行を許していた。  「ブレークされた直後にブレークをし返すのが一番大事。集中すべき場面だった。キープを許していたら観衆は盛り上がり、彼女に乗り移る。それは危険」  相手は4大大会優勝23度の経験値を誇るセリーナだけに、わずかなきっかけから傷口が広がりかねない。  その大事なゲーム。大坂はいきなりリターンエースを見舞い、流れを取り返した。セリーナがそのゲームで2本続けてダブルフォールトを犯している。大坂のリターン力を意識して硬くなったからと推察できる。  対照的に、大坂はピンチになるほどサーブがさえた。データを加味したコース選択も的確で、セリーナが「私がブレークポイントを得ると、すごいサーブが来た」と感心していた。  全7試合で失セットは、わずかに1。サービスキープ率1位(92%)の安定感が初優勝を後押しした。今季、第1セットを奪った試合(32試合)の勝率100%という「安心理論」は、今なお生きつづける。  優勝者がほぼ固定化する男子と違い、女子はこの2年間、4大大会の優勝者はすべて違う顔ぶれとなった。群雄割拠ではなく、強い女王不在の印象が強い。「あまり先を考えず、一歩一歩、ステップを踏みたい」。謙虚に語る20歳の新女王は、新世代の旗手として注目度が跳ね上がる。(稲垣康介 <引用元>http://www.asahi.com/articles/ASL9976YCL99UTQP03M.html