テニスの
ウィンブルドン選手権は13日、男子シングルスで4強が激突する。4大大会で準決勝に残った4人全員が30代なのは1968年のオープン化以降初めて。4大大会優勝17度の
ナダル(32)=スペイン=と12度の
ジョコビッチ(31)=
セルビア=の対決は4大大会だけでも14回目。一方で、アンダーソン(32)=
南アフリカ=とイスナー(33)=米=は4大大会では初対戦という新鮮さがある。
アンダーソンは準々決勝で2連覇を狙った
フェデラー(スイス)をフルセットで破った。第3セットでマッチポイントを握られながら、そこから大逆転。
南アフリカ勢がこの種目で決勝に進めば97年ぶりとなる。アンダーソンは「母国でも騒がれている。夢を持ち続け、自分を信じ続ける大切さを伝える事例になればと思う」。
一方のイスナーには、
ウィンブルドンの語り草がある。2010年、ニコラ・マユ(仏)との1回戦は2度の日没順延を経て3日越しの大熱戦に。
タイブレークがない最終セットを70―68でイスナーが制した。計11時間5分は今も大会最長記録として残り、試合をした18番コートの壁に記念のプレートが飾られている。
「もちろん、誰にとっても僕に関する記憶は2010年のあの試合になるのはわかっている。だから今回はもっと勝ち進んで、その印象を押しやりたい」
2人の共通項は、ともに身長2メートルを超し、高い打点から繰り出す高速サーブ。球足の速い芝では、その武器がより生きる。だからブレークをされにくく、
タイブレークにもつれやすい。2人が今季のツアーで、
タイブレークでセットを奪った回数はイスナーが1位(23回)で、アンダーソンが2位(20回)だ。
特にイスナーは今大会、95回の
サービスゲームをすべてキープしている。
2人の対戦はイスナーが8勝4敗でリードしている。全27セットのうち、
過半数の15セットは
タイブレークでの決着と、
紙一重の接戦ぶりを物語る。アンダーソンは「イスナーは歴代でも屈指のサーブを持つ。それにどう立ち向かうかが、最大の挑戦になる」と覚悟している。(
稲垣康介)
<引用元>
http://www.asahi.com/articles/ASL7F2J8BL7FUTQP001.html